小平奈緒選手の氷を押す技術からのヒント

平昌オリンピックに向けて小平奈緒選手は、オランダに武者修行に行ったり、技術向上に取り組んだことが報道されていました。その中で興味深かったのが、氷を押す技術向上についてです。

開幕前から、アルベールビルオリンピック500m銀メダリストである黒岩さんがその点に着目しているという記事『進化する小平 男子並みの体つき+氷に刃が接している時間=効率いい加速』が出ていました。以前の小平選手は氷をお蹴り上げていたけれど、刃が氷に接している時間が長くなったとのことです。スピードスケートの技術や感覚は分かりませんが、実際に他の記事や特集からもそのような改善を図っていたことが伝えられています。

「スピードを上げることができるのは、地面にエネルギーを伝えているときだけです」

ランニングでの空中にいるとき、スケートでただ慣性で氷の上に乗っているときには、スピードを上げることができず、風の抵抗でスピードが低下していることになります。

パラリンピックの車いす選手のコーチから、いかに車輪を長く押し込むかが大切だと伺ったことがあります。強豪国の選手は、肩回りの可動域が大きく、長く車輪を押し込むことができるとのことです。これはランニングの接地時間の長さ、スケートの氷を押す時間の長さにも共通すると感じています。

ただし、全てに共通するのが、「ただ長ければ良いということではない」ということです。接し始めるポイント、離さなければ反対に効率が落ちるポイントがあります。そのポイントを、どのように言葉ではなく、感覚でつかめるようにするのかが、コーチングとしての重要なところです。

マラソン完走クラブでも、現状を超える動きづくりを探求していきたいと思います。
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