【Garminの使い方】ランニングエコノミーを計測する基本

『トップアスリートは、上下動比(上下動)が小さい、接地時間が短い。ゆえに、自分の計測値をそのトップアスリートに近づけるべきだ。そうすればランニングエコノミーが改善される。』という考え方で、Garminを使うのは誤りです。

ランニング仲間に「上下動比(上下動)はどれくらい?」「接地時間はどれくらい?」と比較することにも意味はありません。

◇ランニングエコノミー計測の条件
・同じスピードであること
・同じケイデンスであること
(→つまりは同じストライドです)

同じストライドを軸にすることは困難です。何故ならば、1歩を例えば163cmで走れといわれても分からないからです。Garminの距離計測の誤差もあり、Garminを見ながらの調整は不可能です。

◇何故、計測条件を揃えるか
スピードが上がれば、同じストライドでも上下動や接地時間は変化します。ランニングエコノミーの変化ではなく、スピードの変化による数字の変化です。ランニングエコノミーが変化したかは分かりません。

計測条件を揃える(同じスピード、同じケイデンス)ことで初めてランニングエコノミーを計測することができます。

つまりは『同じスピード、同じケイデンス、つまりは同じストライドなのに、上下動が低くなった!』というようなランニングエコノミーの改善を知ることができます。

◇計測のコツ
・計測のコースを同じにする
・スピードとピッチの調節区間(200m以上)と計測区間(400~1000m)を用意する


一番良いのは陸上競技場での計測です。向かい風も追い風もありますので、気象条件の影響を最小限にできます。ロードの直線ですと、向かい風の日と追い風の日に差異が出ます。

計測時には、スピードとピッチを調節する区間を設けて、その流れで計測区間に入ります。スタート直後の立ち上がり区間を排除できることもメリットです。

◇補足
計測時のスピードは、ハーフマラソン~マラソンのペース付近をおすすめします。ゆっくりペースの時、上記ペースの時、短距離のようなダッシュの時ではランニングエコノミーに差異がある方もいます。

本番のレースペース付近での計測をおすすめします。もちろん、複数のペースでデータを積み重ね計測することも良いです。
なお、ペースやケイデンスの変化が接地時間や上下動に与える影響は大きく、400mで2秒程度違ったり、平均ケイデンスが2~3歩/分違うと比較は困難になります。良いデータを取るために最低でも5本は計測して、積み重ねていくことをおすすめします。
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