本番レースに向けた調整レースは、成功率を下げる

本番レースが近づいてきて、気持ちも高まってきますね!

本番レースがシーズンの初戦となる不安の解消、スタミナ作りの一環などの目的で調整レースを入れるランナーは多いです。42kmの走り込みにもなり、様々な課題も洗い出されて、本番レースでの成功率は高まるものと思います。調整レースはプラスの効果を生み出すものと思っていましたが、データを取っていくとそうとは言えないことが分かりました。

■ 調整レースにより成功率は下がる
調整レースを走った方と走らなかった方を比較したところ、走った方のほうが成功率が低いという結果になりました。調整レースを下がると成功率が下がる傾向にあります。

その調整レースは、フルマラソンに限らずハーフマラソンだったとしても、本番のフルマラソンでの成功率は下がっています。

 × 調整ハーフマラソン → 本番フルマラソン
 × 調整フルマラソン  → 本番フルマラソン
 × 調整フル&ハーフ  → 本番フルマラソン
 〇 (調整レース無し) → 本番フルマラソン

最も成功率が高いのは、全く調整レースに参加しなかった方々でした。

■ 成功率が下がる理由は『欲』
調整レースであろうと、普段のトレーニングであろうと走るということは同じです。
そうであるにも関わらず、調整レースを走った途端に成功率が下がる。調整レースもトレーニングも同じ「走る」であるはずなのに調整レースでは成功率が下がります。

成功率が下がる理由は、調整レースと普段のトレーニングに違いがあるからです。それは『欲』です。

調整という位置づけであっても記録に対する『欲』が生まれます。ゆとりを持った走り込みは『欲』が邪魔をして行えなくなります。ある程度の記録を出して「トレーニングの一環で出場したけれど、〇時間〇分だった」と仲間に報告したいという気持ちが生まれます。調整レースのあとに、疲労が深く残り、トレーニングの流れが分断されがちです。

『欲』以外にも理由はあり、途中棄権がしにくい(収容バスを待つのが大変、普段のトレーニングであれば周回コースなどでやめやすい)、自宅から会場までの移動などでの疲れ、などもあります。

■調整レースで成功するには?
「調整レースであると割り切り、当初計画からきつい方向に変更しない(無理をしないことを守る)」ということです。どうしても記録を意識してしまいそうであれば「出場することをひとに言わない」ということも有効です。
また、途中棄権をすることも見据えて、どこでやめると帰ってこれるかを確認しておくということも併せて行っておくと良いです。

これができれば、レース翌日以降に疲労を溜めすぎることなく、良いトレーニングの流れが続き、本番のレースでも成功することができると思います!

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